毎年九月に敦賀市内で開かれる「敦賀まつり」で、気比神宮前の通りを巡行する山車(やま)の解体作業が二十六日、同市相生町のみなとつるが山車会館の倉庫であった。解体は約四十年ぶり。まつり全体の市無形民俗文化財への登録を目指して、敦賀市立博物館が本格的な学術調査をするためで、来年度に設計図などを報告書にまとめて登録申請する。
解体したのは、まつりで登場する六基のうち唐仁橋(とうじんばし)山車(市指定文化財)。敦賀の山車の中で、最も標準的な構造をしているため選ばれた。武者人形が乗る舞台までの高さは約三メートルで、全長は約五・五メートル。江戸時代に木組みで製作され、傷んだ部品を替えたり、くぎやかすがいを打ち込んだりして、補修しながら使ってきた。
六基の山車は、本来まつりの後に解体して各地区の蔵に保管していたが、一九八一(昭和五十六)年に大型の倉庫ができて以来、解体せずに格納している。今では引き手の中にも解体の仕方を知る人がいなくなり、内部の構造も分からなくなっていた。
解体には、文化財の修理などに実績がある建築関係者らでつくる、ふくいヘリテージ協議会とつるがの山車保存会の会員ら約二十人が参加。組...
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