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ソーシャルコマースソフトウェアを開発するシンガポールのスタートアップ Evo は、香港の化粧品小売大手 Bonjour Holdings(卓悦控股、香港証取:0653)、SparkLabs Taipei、Farquhar Venture Capital から数百万米ドルを調達しシードラウンドをクローズしたと発表した。
このラウンドの主要な戦略投資家やアドバイザーには、Bonjour Holdings 会長の Clement Chen(陳健文)氏、Maybank Singapore 取締役の David Lee 氏、Visa Asia Pacific 取締役の Chew Kok Seng 氏らが名を連ねる。
Evo はシンガポールで5ヶ月前に創業。同社は新たに調達した資金を使って、ソーシャルコマースのインフルエンサーがより早く販売できるように支援することに焦点を当て、ソフトウェアツールの開発を強化する計画だと述べている。
Evo 共同創業者兼 CEO の Roy Ang 氏は、Facebook やInstagram のストリーミング機能を利用して商品を販売する人々が増加する傾向がみられる、と Tech in Asia に語った。
しかし、こういったライブ販売者たちは今日、十分なサービスを受けられておらず、より良い販売をするためのより良いツールを必要としている。典型的な e コマースのツールは不十分で、購入の流れに正確にフィットしていない。(Ang 氏)
インフルエンサーがより多くの収入を得てリーチを拡大できるよう、Evo はソーシャルコマースのパーソナリティがバックオフィス業務を最適化し、より多くの商品を販売し、より迅速に規模を拡大できるようにするためのソフトウェアを開発している。その技術はまた、ブランドや店舗がより効果的かつ直接的にインフルエンサーとつながることを支援することも目的としている。
同社はこの技術を SaaS モデルで提供することを計画しており、ライブ配信者は利用した分だけ料金を支払うことになる。
経験豊富な顧客が購入前にソーシャルな検証を求めている東南アジアでは、ソーシャルコマースが e コマースの自然な進化であると考えている。(Ang 氏)
2019年10月の Econsultancy の調査によると、東南アジアの e コマースのマーケティング担当者は、ソーシャルメディアが成長の原動力となって e コマースの売上が増加していることに気づいている。
また、回答者の約92%が、ポジティブな顧客のソーシャルメディア体験が「ビジネスの成功に不可欠なものになっている」と回答している。この調査結果によると、東南アジアの e コマースマーケッターの76%が、今年中にソーシャルコマース・テクノロジーへの支出を増やす可能性が高いことも明らかになった。
現在、ライブオンラインショッピングのエコシステムは、中国だけで約600億米ドルの価値があると推定されている。
東南アジアでは、2025年までに80億米ドルの市場となり、今後も成長を続けると考えている。(Ang 氏)
Ang 氏によると、この成長を牽引している大きな要因の一つが新型コロナウイルスの感染拡大だという。彼は、世界的な危機が人々のオンラインでの検討方法や購入方法を大きくシフトさせたと考えている。
この地域で e コマースが成長を続け購買行動が変化していく中で、より多くの企業や店舗が生き残りをかけて、より多くのオンライン認知度と売上を得るための新しいチャネルを積極的に追求し、模索していくことになると考えている。(Ang 氏)
Ang 氏によれば、新型コロナウイルスの感染拡大以降、ライブ販売のためにオンラインパーソナリティと提携する企業が増えているそうだ。彼はまた、Evo がシンガポールで製品を検証した後、東南アジアの他の2つの市場に拡大する予定だと語った。
Evo は最近ソフトウェアのβ版をリリースし、アーティストの Marcus Chin 氏のようなライブ配信者のほか、アーティストの Michelle Chia 氏 や Pornsak Prajakwit 氏、有名ヘアスタイリスト Addy Lee 氏が運営するコミュニティ「Mdada.live(達達開播)」でソフトウェアのテストを行った。さらに Evo は最近、Bonjour Holdings とシンガポールで和食店をチェーン展開する Suki Group を初期顧客として迎えた。
しかし、同社は2020年以降の財務目標や顧客獲得目標については明らかにしていない。
Evoは、元 Grab の幹部3人によって2020年4月に設立された。Ang 氏は以前、Grab Financial Group でコマーシャル&オペレーションの責任者として、Grab の交通事業の決済インフラの構築に携わっていた。Evo のチーフオペレーションオフィサーである Minghao Teoh 氏は、Grab Financial の地域事業開発のリーダーを務め、Evo のプロダクトリーダーである Amos Goh 氏は、GrabPay のいくつかの製品ローンチを支援した。
彼らは現在15人のチームを率いており、その中には、過去に SP Group、Grab、PayPal、Yahoo などで製品を構築し、エンジニアリングチームを率いていた技術担当副社長 Leong Kui Lim 氏がいる。
【via Tech in Asia】 @Techinasia
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