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越前市の多文化共生 2年目の鍵は「人づくり」 | 論説 | 福井新聞ONLINE - 福井新聞

2年目の鍵は「人づくり」

2020年1月11日 午前7時30分

 【論説】外国人市民が総人口の約5%を占める越前市が昨年3月に策定した、外国人、日本人ともに住みやすいまちを目指す「多文化共生推進プラン」。2年目の鍵は「人づくり」と「日常的に誰もが参加できる環境づくり」といえそうだ。同市も新年度に向けた活動方針として、キーマン育成や公民館の活用、人材バンク支援などを構想に描く。

 昨年の「人づくり」では市国際交流協会が11月に開催した「多文化交流フェスティバル」が象徴的だった。一緒に実施企画をつくりあげる過程も「交流」として、外国人を含む運営企画ボランティアを広く募集。ブラジル、中国、タイ、ネパール国籍の外国人をはじめ武生東高生や仁愛大生など若い世代などが登録。当日の運営だけでなく企画会議で膝をつき合わせ理解を深め合った。イベントづくりを通して「人づくり」につなげた例だ。

 国高地区自治振興会や深草1丁目子ども会は、日本人と外国人のリーダーが活躍。昨年はそれぞれ外国人と一緒になった防災訓練や一緒にお国料理を作って楽しむ子ども会活動の実施につなげた。市では「こうした環境は理想的」として、自治会などが町内で配布する案内チラシの翻訳支援を続ける。協会内に、交流に協力してもらう人を登録する「人材バンク」の設置構想も進められる。

 「誰もが参加できる環境づくり」では、市は地域の拠点となる公民館の活用推進のほか、ユニークなアイデアとして「簡素な日本語の使用普及」にも取り組む。ひらがな表記や平易な日本語表現を使うようにし、外国人にも分かりやすい「やさしい にほんご」を共通語として活用しようという試みだ。

 同市の外国人市民は昨年12月1日現在で4001人。2018年には300人台だったベトナム人が536人と急増しているほか、カンボジア人が90人と大幅に増えた。6日に開庁した市の新庁舎に開設した外国人向けワンストップセンターでは、ベトナム語通訳が週2日、行政書士が週1日在駐するほか、テレビ電話などで13カ国語に対応する。12日の市成人式では、日本語を含めた4カ国語の字幕を用意する。

 多文化共生とは、文化的な違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、共に生きていくことと定義される。多文化共生社会の実現とは、「おたがいさま」の心に通じる、包容力のある越前市づくりを意味する。懐の深い地域づくりへ、浸透を深める新たな年が始まった。

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