＜新型コロナ＞ことしは駅で！文化祭校内中止で浦和一女高生徒ら - 東京新聞

浦和第一女子高や浦和駅のキャラクターがあしらわれた駅コンコース＝いずれもさいたま市浦和区で

　新型コロナウイルスの感染拡大で発表の場を失った浦和第一女子高校（さいたま市浦和区）と、ＪＲ浦和駅の文化祭イベント「ＵＲＡＷＡ　ＥＸＰＯ　２０２０−浦和からパワーをお届け！」が、２２日まで同駅で開かれている。同校生徒の作品が文化祭さながらに駅構内を飾り、利用者らの目を楽しませている。　（飯田樹与）

　改札内の飲食店には写真部の写真、みどりの窓口横には華道部の生け花。中央改札前には、駅員と生徒がそれぞれ撮影した写真を組み合わせたモザイクアートが飾られている。

　新型コロナの影響で休校になった今春、美術部と書道部の校内作品展が中止になった。当時、浦和駅員だった同校の卒業生がその話を聞き、後輩たちの多くが利用する同駅での作品展示を持ち掛けた。八月上旬に始まった展示が好評で、生徒らも手応えを得たが、同月中に予定されていた同校での文化祭が中止に。そこで、規模を拡大して今回の第二弾を開催することになった。

　油彩画などを出品した美術部長の山本怜香さん（１７）は「大勢の人に見てもらえてうれしい」とはにかむ。運営を担う生徒会長の加藤乃愛さん（１７）は「コロナで普段通りの行事ができず、学校全体が落ち込んでいた。支えてくれた駅の方や先生、協力してくれた生徒、全員の思いが詰まっている。見てくれた人を元気づけられたら」と力を込めた。