佐伯文化会館、３１日に約半世紀の歴史に幕 ２４日から最後の作品展 - 大分合同新聞

３１日で閉館する佐伯文化会館＝佐伯市

　【佐伯】佐伯文化会館が３１日、約半世紀の歴史に幕を下ろす。子どもからお年寄りまで幅広い世代に愛されてきた文化活動の拠点は同日開館する「さいき城山桜ホール」にバトンを渡す。２４日から最後の作品展「郷土さいきの芸術家たち」を開催する。
　文化会館は１９７１年１１月１９日に開館。１６００人収容の大ホールなどを備え、県南地域の住民にとって待望の施設だった。成人式や市民劇団の発表をはじめ、東京フィルハーモニー交響楽団のコンサート、劇団四季の公演、有名アーティストのライブなど多くの市民が文化、芸術を楽しめる場として活用されてきた。
　外壁には佐伯藩主だった毛利家の家紋の一つ「鶴丸」と県選択無形民俗文化財の堅田踊りを舞う女性の姿が描かれ、周辺の城山の景観に溶け込んでいる。
　フィナーレを飾る作品展は、市にゆかりのある芸術家の油彩や日本画など約３０点を並べる。開館当初からステージに取り付けている緞帳（どんちょう）「いずみ」（高さ８メートル、幅１９メートル）の原画を描いた日本画家、菅一郎の作品もある。
　市教委社会教育課によると、閉館後の緞帳の活用法は現時点で決まっていない。「この機会に足を運び、文化会館での思い出とともに心に刻んでほしい」と呼び掛ける。　
　作品展は３１日までの午前９時～午後５時。緞帳の公開は２４、２５、３１日のみ。入場無料。問い合わせは同課（☎0972-22-4234）。

※この記事は、10月17日 大分合同新聞 14ページに掲載されています。

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