内戦が続く北アフリカのリビアで8月、対立する当事者が即時停戦を発表しました。リビアは2010年末から始まった中東・北アフリカの民主化運動「アラブの春」を機に混乱が長く続き、現在は「東西分裂」の状態。どんな国なのか、なぜ分裂したのか。北アフリカ地域を研究する中東調査会研究員の高橋雅英さんに聞きました。
――リビアの特徴を教えてください。
リビアは地中海に面した北アフリカにある国で、国土は日本の4・7倍もあります。広大な土地の約9割を占める砂漠には遊牧民が暮らしていますが、人口は地中海沿岸の都市に集中しています。
その歴史は多くの外国勢力の侵入によって作られてきました。地中海の海上交易で栄えた古代フェニキア人、ローマ人、アラブ人、トルコ人、イタリア人らが次々と侵入し、主に沿岸都市を発展させてきました。
――様々な民族が入ってきて、栄えてきたのですね。
たとえば、リビアにも古代ローマの遺跡があります。凱旋門や円形劇場が良い状態で残る「レプティス・マグナ」という古代都市は北アフリカでも有数の遺跡。ほかにフェニキア人が造った西部の都市サブラタの遺跡なども含めて、1980年代に世界文化遺産に登録されました。
現在の住民は7世紀に入ってきたアラブ人の子孫がほとんどで、95%以上はスンニ派のイスラム教徒。キリスト教徒も少数ながら存在します。
――リビアは食文化が豊かだと聞いたことがあります。
実は、リビアには独自の料理が…
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September 05, 2020 at 06:00PM
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各国料理にローマ遺跡…文化豊かなリビア、なぜ東西分裂 - 朝日新聞デジタル
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