羽田八幡宮文庫が豊橋市文化財に三英傑の書状など所蔵９２００点 - 中日新聞

書状や掛け軸について説明する岩瀬さん＝豊橋市中央図書館で

　豊橋市は七日、昨年十一月に本物であることが確認された、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康ら三英傑の書状を含む「羽田八幡宮文庫旧蔵資料」を市有形文化財（歴史資料）に指定した。指定は七月二十九日付。　（昆野夏子）

　文庫は一八四八（嘉永元）年、羽田八幡宮（豊橋市花田町）の宮司で国学者の羽田野敬雄らが「集めた書物を子孫に残したい」と、町人らからも出資や書籍を募り設立された。地元の吉田藩主や各地の学者からも書物の奉納を受け、蔵書数は一万冊を超えた。

　今回指定されたのは、書状のほか冊子や書簡、掛け軸など九千二百点。徳川光圀の書状や後奈良天皇の宸翰（しんかん）などの重要資料も含まれており、現在、市や羽田八幡宮、湊神明社（同市湊町）が所蔵している。

　二〇一七年に、学者や羽田八幡宮の宮司らが、資料を文化財として守ろうと保存管理検討委を結成した。市の有形文化財指定に向けた活動を続けてきた。

　市図書館の主幹学芸員、岩瀬彰利さんは「地域に根差した価値のある文庫なのに、これまであまり知られていなかったが、ようやく日の目を見た。皆さんにも市の『宝』である...

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