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自宅で文化体験 未知の分野と接する機会に - 読売新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの人が自宅で過ごす生活を余儀なくされている。こんな時だからこそ、家にいながら体験できる文化に注目したい。

 例えば、古典芸能の世界では、野村萬斎さんが公式ツイッターで狂言を紹介する動画を公開している。「うわーっはっはっは」という狂言ならではの笑いの「型」を、解説付きで実演する。

 落語家の春風亭一之輔さんは10日連続で落語をネット配信した。「寄席入門」と題する動画も流して自ら基礎知識を説明し、視聴者を寄席の世界へいざなった。

 演劇サイト「観劇三昧」は、各地の劇団の作品を公開している。新国立劇場は「巣ごもりシアター」と題する動画配信を始めた。バレエ鑑賞のほか、演劇の公演のシナリオを読むこともできる。

 現在、ほとんどの舞台公演やイベントが中止となっている。こうした試みには、文化の灯を消してはならないという関係者の思いが込められていると言える。

 動画を見れば、これまで接する機会の少なかった分野に関心を持つきっかけになるかもしれない。ファンの裾野が広がり、感染が沈静化して活動が再開された時、公演などに足を運ぶ人が増えることが期待される。

 新日本フィルハーモニー交響楽団の楽団員たちの取り組みも話題になった。様々な楽器の奏者がそれぞれ、一つの曲を自宅で演奏する様子を自撮りし、一画面に合成して共演する映像を流した。

 自宅待機を強いられる中で、団員たちができ得る限りの表現活動を行ったことが、多くの視聴者の共感を呼んだのではないか。

 緊急事態宣言後、在宅時間は長くなった。普段は読めなかった本を手にする余裕ができたと前向きに考えてみてはどうだろう。

 直木賞作家の角田光代さんは平安時代の王朝文学「源氏物語」の現代語訳を刊行した。光源氏と女性たちの物語を読みやすい言葉で表現している。全3巻の大作だが、読み進めれば古典の世界に触れる機会になるに違いない。

 最近、感染症を題材にした本の売れ行きが好調だという。

 カミュの小説「ペスト」には、外部と遮断された都市で必死に病と闘う市民の姿が描かれる。村上陽一郎さんの「ペスト大流行」は14世紀ヨーロッパで黒死病の感染が拡大した際、デマや迫害で社会が混乱した様子を記している。

 古今の書から、困難を生き抜くヒントを見いだしたい。

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May 04, 2020 at 03:00AM
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