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伝統意匠部門で賞を受けた仏壇＝彦根市芹中町の井上仏壇で |
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彦根市の伝統的工芸品である彦根仏壇が、全国の舞台で高い評価を受けた。仏壇製造販売「井上仏壇」（同市芹中町）が製造した仏壇が、２月２９日〜３月１日に東京都で開かれた全国伝統的工芸品仏壇仏具展の伝統意匠部門で、伝統的工芸品産業振興協会賞を初受賞した。
同展は、国の伝統的工芸品に指定されている全国の産地が集う。「伝統意匠」「新デザイン」「仏具」の三部門に、名古屋仏壇（愛知県）や京仏壇（京都府）、広島仏壇（広島県）など十府県から五十三点の応募があった。井上仏壇は過去にも参加したことがあったが、これまでは地方ごとに贈られる賞が最高だった。
参加のきっかけは、二〇一八年四月、岐阜県の客から受けた注文だった。「時間がかかってもよいので、展示会で賞がもらえるような仏壇を作ってほしい」と依頼された。注文者宅の仏間の広さを測り、別注で製造し始めた。
伝統的工芸品の彦根仏壇は、木地師や彫刻師、金箔（きんぱく）押師など七つの各工程を担当する職人「工部七職」が技術を結集して作る。井上仏壇では今回の依頼に応えるため、七職と組み立てで十五人が携わった。
受賞した仏壇は、高さ一・八メートル、幅一・三メートル、奥行き九十センチほどの大きさ。通常三〜四カ月で仕上げる漆塗りに八カ月の時間をかけ、漆にむらが出ないよう丁寧に仕上げた。随所に依頼主の家紋をあしらい、月の満ち欠けを表現する金具を取り付けるなど、デザイン性も高い。
井上昌一社長（５２）は「お客さんの期待に沿えたことに加え、初めての全国レベルの賞を受けることができうれしい」と喜んだ。
受賞した仏壇は十日に納品される。
（稲垣遥謹）
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March 07, 2020 at 03:10AM
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彦根の井上仏壇、全国の舞台で高評価 伝統意匠部門で協会賞 - 中日新聞
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