斜面が崩れた西山御殿の敷地入り口付近=常陸大宮市新宿町で |
昨年の台風19号は県内で多くの家屋の全半壊を引き起こしたが、被害は文化財にも及んだ。県教育委員会のまとめでは、国や県指定の文化財計十件が被害にあった。台風から四カ月を迎え、県教委によると、以前と同様に見学できる状態になっているが、なかには修復が進んでいない施設もある。 (鈴木学)
被害にあった一つが、国指定史跡・名勝の「西山御殿(西山荘)」(常陸太田市)だ。水戸藩二代藩主・徳川光圀が晩年を過ごした邸宅跡として知られる。
台風19号では斜面の土砂崩れなどが起きた。敷地入り口付近は幅約十メートル、高さ約五メートルにわたって崩れ、一部が通路にかかった。今も木の根がむき出しで、崩れた範囲をロープで囲って公開を続けている。
「安全を確保しながら公開しています。この時期は特にわびさびを感じられるし、これからは芽吹きの季節。忙しい日を送っている人が心を休めるのにとてもいい環境だと思います」。約三十年、管理に携わっているという清水信子さん(74)はアピールする。
なぜ修復されないのか。「国指定の文化財で、国の許可がないと木一本切れない。方法が決まらないうちは修復できないのです」。施設を管理する公益財団法人徳川ミュージアムや専門家、県、市などで組織する委員会で方法を検討中なのだという。
敷地は岩盤で雨が染み込みづらく、大雨の時は土が流されるらしい。一月末の大雨でも、敷地内の二カ所が小規模に崩れた。
「雨の降り方も昔と変わっていますし、修復してもまた崩れては元も子もないので、どう修復するのかの結論が出ていないのだと思います」。ただ、修復を心配する様子はない。その後をしっかり管理し、「そのまま後世に伝えるのが仕事ですから」と修復の先を見つめている。
国史跡で同様に徳川ミュージアムが管理する「水戸徳川家墓所」(常陸太田市)も斜面が一部崩れたが、やはり委員会で修復方法を検討中という。
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県教委によると、台風19号で被害にあったのは国指定の重要文化財や史跡など八件と県指定の史跡二件。
徳川ミュージアム管理の二件のほかは、国登録有形文化財「小里川発電所余水路」(常陸太田市)は水路口の石積みが破損。国重要文化財「竜禅寺三仏堂」(取手市)が茅(かや)の屋根の一部がめくれた。
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February 12, 2020 at 05:40AM
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台風19号から4カ月 文化財修復 進まぬ施設も 国・県指定の10件被害:茨城(TOKYO Web) - 東京新聞
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