宮城県の仙台育英学園高が、ホームページと動画投稿サイト「YouTube」を使ったオンライン文化祭を21日午後から公開する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、文化部の全国大会が中止になったほか、文化祭を実施しない高校も多い。担当の一人、渡辺章紀（あきのり）教諭は「文化祭は生徒が光るためのもの。目の前で実演する文化祭にはかなわないかもしれないが、生徒の保護者や友人、進学を目指す中学生らに見ていただければ」と話している。【石丸整】
6日午後。ホールに書道部員らが縦4メートル、横6メートルの紙を広げた。空手をイメージした踊りと音楽に合わせ2、3年生10人が筆を走らせた。「鼓舞 文化の魅力で平和な世界を築くため 頑張る人と共に歩む」。主将の岡茜里（あかり）さん（18）は「熊本豪雨や昨年の台風19号、コロナによる被害があり、世界や全国、身近な人を応援し、勇気づけたかった」と話す。
この日は、オンライン文化祭に向けた動画収録を2日後に控えていた。練習を終えた岡さんは「成果を披露する機会を失って落ち込んでいたが、その機会を得られて感謝しています」と話す。
今年は文化部の全国大会が相次いで開催できなくなった。書道部関係では昨年は北海道・東北ブロックの3位で、2位までが得られる出場権を逃していた「書道パフォーマンス甲子園」が中止になった。ほかにも「吹奏楽の甲子園」と呼ばれる「全日本吹奏楽コンクール」が中止に。「文化部のインターハイ」と呼ばれる第44回全国高校総合文化祭「2020こうち総文」はウェブ開催となった。
各校が開く文化祭についても、県高校教育課によると、宮城県内の公立16校が実施せず、30校以上が一般公開をしないという。
仙台育英も例年10月に開催する文化祭の中止を決めたが、「生徒が日ごろの成果を発表できる場をつくれないか」と検討を開始。生徒も実行委員会をつくり、文化部や同好会、愛好会がホームページとYouTubeに動画や写真を載せるオンライン文化祭「第64回育英祭 私たちのオンラインチャレンジ‼」を8月21日午後から9月30日まで開催することにした。
書道部の後、吹奏楽部が東京スカパラダイスオーケストラの「風のプロフィール」と「ディズニー・プリンセス・メドレー」の2曲を練習した。部長の関内里菜さん（18）は「全日本吹奏楽コンクールがなくなり悔しかった。幸い9月に定期演奏会を実施できることになり、絶対に成功させようとみんなで練習していた。3年生にとっては定期演奏会とオンライン文化祭が最後のステージ。見てほしい」と話した。
オンライン文化祭は仙台育英の公式ホームページからアクセスできる。
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August 18, 2020 at 09:04AM
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仙台育英が「YouTube文化祭」 生徒が光る舞台に 21日午後公開 - 毎日新聞 - 毎日新聞
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