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中国で焚書令、文化大革命の再来か - Newsweekjapan

<甘粛省の公立図書館が投稿した焚書写真がネットで炎上。毛沢東との比較は処分されかねないので秦の始皇帝の「焚書抗儒(書を燃やし、儒者を生き埋めにする)」を引き合いに出して批判>

中国・甘粛省北西部の鎮原県にある公立図書館が政府に批判的な書物を燃やした「証拠写真」が出回り、知識人たちが激怒している。図書館が12月上旬、ウェブサイト上で「違法な本、宗教的な出版物、とりわけ偏見に満ちた本や記事」を処分したと報告した記事に添えられていた写真で、女性2人が書物を燃やしている様子が映っている。

甘粛省鎮原県の公立図書館で書物を焼く女性職員


この記事と写真がメッセージアプリ「微信(WeChat)」上で急速に広まり、地元当局への批判が殺到した(その後、これらのコメントの多くが検閲により削除された)。

中国教育部は10月、全国の学校の図書館に対して、共産党やその指導部を中傷していると思われる本や「社会の秩序」に悪影響を及ぼしている本を処分せよという通達を出しており、今回の「焚書(書物の焼却)」もその一環として行われたものだった。鎮原県は寧夏回族自治区に隣接しており、同自治区には国内の回族イスラム教徒の20%が暮らしている。今回の焚書で、イスラム教に関する書物が焼却された可能性は高い。

毛沢東や始皇帝を彷彿とさせる統制

今回の一件は中国の知識層にとって、毛沢東時代を彷彿とさせる出来事だった。文化大革命の初期にも、特に外国の書物の焼却処分が行われたからだ。だがネット上に投稿されたコメントは、この文化大革命を直接引き合いには出さず(検閲・削除の対象とされる例が増えているため)、秦の始皇帝が行った言論・思想統制「焚書抗儒(書を燃やし、儒者を生き埋めにする)」との類似点を指摘するものが多かった。

批判の声を受けて、図書館はウェブサイトから問題の投稿を削除。地元政府は、この一件の調査と関係者の処罰を約束した。だが彼らが問題視したのは、書物の焼却ではなく「それが公の場で行われたこと」だ。地元政府が発表した声明は、図書館の職員らが「規則に従って書物を処分せず、65冊の違法な書籍を図書館前の小さな広場で燃やした」ことを非難する内容だった。

<参考記事>香港「反中」書店関係者、謎の連続失踪──国際問題化する中国の言論弾圧
<参考記事>白人夫婦の中華料理店、「クリーン」を売りにしたら中国人差別と非難されて閉店に

(翻訳:森美歩)

From Foreign Policy Magazine

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